介護の現場でよく聞くのが、「利用者さんと話す時間より、記録に追われている時間のほうが長い」という声です。食事、排泄、入浴、体調の変化……書き残すことは山ほどあり、終業間際に日誌と格闘する毎日。そんな記録地獄に疲れて、「介護士は続けられない」と思ってしまう人も少なくありません。ですが今、AIがその負担を軽くしてくれる可能性が出てきています。
介護記録に追われる現場の現実
介護の仕事は「人と向き合う時間」が中心のはずなのに、現場では実際、かなりの時間を記録に取られています。
利用者の様子を紙やパソコンに書き込み、毎日の食事・排泄・入浴・体調・会話などを残さなければならない。
勤務の終わりに「日誌を書き終わるまで帰れない」という経験をした介護士は少なくないでしょう。
本来大切なのは「目の前の人を見ること」なのに、記録の山に追われてしまう。ここに多くの介護士が疲弊しています。
AIが文章化・データ整理を担う仕組み
近年は、AIが音声や簡単な入力から自動で記録を文章化してくれる技術が出てきています。
- 音声入力 → AIが文書化・要点整理
- バイタルデータ → 自動でグラフ化・アラート表示
- 過去データと比較 → 変化を簡単に表示
例えば、介護者が「○○さん、今日は朝ごはん完食。咳が少し出ていた」と話すだけで、AIが「食事:全量摂取、呼吸:咳あり」と記録化してくれる。
これは「事実を残す作業」を大幅に省き、ケアに集中する時間を増やせる可能性があります。
記録時間を「利用者との時間」に変える可能性
AIが記録を肩代わりしてくれれば、介護士は「人にしかできないケア」に力を注げるようになります。
- 利用者との会話にもっと時間を取れる
- 小さな表情や変化を見逃さず観察できる
- 介護職の精神的負担も軽減される
「介護士は一生無理かも…」と思ってしまう原因の一つが、この記録業務の多さ。
もしAIがその負担を減らしてくれるなら、介護という仕事の「無理」の部分を少しずつ解消していけるはずです。
最後に…
介護の仕事から記録を完全になくすことはできません。けれど、AIに任せられる部分が増えれば、介護士はもっと「人と向き合う時間」を取り戻せるはずです。記録に追われて疲弊する毎日から、利用者と笑顔で過ごす毎日へ──。AIは、介護を「一生無理」と思わせる原因のひとつを解消するカギになるかもしれません。

