紅葉がくれた「嬉しさ」と「寂しさ」の正体

私はこう感じた

一瞬に心が反応した瞬間

駅へ向かう途中、ふと視界に入った紅葉。
黄色とオレンジが溶け合って、光の角度で表情を変えていた。

その瞬間、「きれい」と思った。
でも同時に、胸の奥がすこし締まるような感覚があった。

“今だけなんだろうな”
そんな気配が、冷たい風といっしょに入ってくる。

嬉しさと、
ほんの少しの寂しさが並んで立ち上がって、
歩くスピードが自然とゆっくりになった。

長く続かない季節だからこそ、心に触れる

紅葉は、年に数回しか見られない特別なタイミング。
だからこそ、その年の気温や空気によって見え方が変わる。
自分の感じ方まで毎年違う。

今年の今日は、肌寒さが先に目に入った。
その冷たさの上に紅葉の色がのって、
少し切ない、でも確かにきれいな風景になっていた。

別の日に見たら、また別の表情をしているかもしれない。
暖かい日に見る紅葉はやわらかく見えて、
雨の日なら少し重たく感じるかもしれない。

同じ木なのに、同じ道なのに、
“その日の自分”によって景色が変わる。

気づくと心に残っていた今日の紅葉

特別な出来事じゃないのに、
こういう瞬間だけは、不思議と記憶の底に残る。

今日の紅葉の色、
空気の冷たさ、
光の揺れ方、
そのときの呼吸の深さ。

それらがまとまって、
心の中に小さな一枚の風景として残った。